週刊金融日記 第708号 中学受験の歴史から学ぶ過去2000年の日中外交史、他
公開日: 2025年12月09日 X
※この記事は2025年12月09日発行の有料メルマガ『週刊金融日記 第708号』のダイジェストです。
// 週刊金融日記
// 2025年12月9日 第708号
// 中学受験の歴史から学ぶ過去2000年の日中外交史
// 日中関係は悪化の一途
// 香港でまた高級おまかせ鮨を食べてきました
// カイロ宣言とサンフランシスコ条約の矛盾
// 他
こんにちは。藤沢数希です。
とりあえず、日本には帰ってきたんですが、いろいろ片付けないといけないことがあってバタバタしており、まだ、美味しい和食を食べに行くとかはぜんぜん出来ていません。
★とりあえず、インフルエンザ・ワクチンを打ってきました。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/1997872228592156720
★日本のKFCは、スパイスなどが独特でとても美味しいですね。KFCは国によってぜんぜん味が違うのですが、諸外国はだいたいはただの大きい唐揚げでありそのバリエーションです。日本のはケンタッキーという日本で独自発展した料理ですね。
https://x.com/kazu_fujisawa/status/1997880822351921548
今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。
-藤沢先生の日米韓台印比中露北へのイメージもお聞かせください
-今後投資初心者は何を買えばいいでしょうか
-生成AIで賃貸の値上げ拒否の文言を作成し成功しました
-台湾の帰属に対してカイロ宣言とサンフランシスコ条約の矛盾をどう整理すべきか
-片山さつき・小池百合子・高市早苗への舛添要一氏の発言について
-千代田区在住で小4の子供がたまたま勉強に向いていてSAPIX偏差値65も取ったことあるのですが公立中学にしようか迷っています
-タワマン複数持ちの中年ですが今後を楽しむ中年工学をご指導ください
それでは今週もよろしくお願いします。
1.中学受験の歴史から学ぶ過去2000年の日中外交史
中学受験の社会の科目は日本地理と日本史を中心に勉強します。それと公民があります。どれもかなり細かい知識が必要です。日本史なんかは問われる知識レベルは大学入試の共通テスト並みだし、地理は日本の地理に集中している分、日本に関しては世界地理が題材の共通テストより遥かに細かいですね(笑)。どっかの民芸品とか川でも支流とか出てきますわ。
僕は常々、日本の大人は高校で習う政治経済ぐらいは勉強したほうがいい、と思っていたんですが、中学受験のテキストを見ると、高校レベルどころか、日本の大人のほとんどは小学生である中学受験生がやる公民程度の知識も持っていない、ということが分かります。中学受験の公民では、日本国憲法の基本原則、三権分立や自治の仕組み、選挙制度、国の財政や税金の流れ、景気の仕組みやGDPなどマクロ経済の基礎、さらには行政機関の役割まで、現代社会のいわばオペレーティングシステム(OS)をしっかりと押さえているわけですね。
さて、歴史です。小学生の歴史では日本史を学ぶので、外国に関しては、日本と関わりのあるところだけ勉強していくことになります。旧石器時代や縄文時代(約3000年前まで)は日本列島の住民はかなり原始的な暮らしをしていたし、そもそも書物として残っていないので遺跡などを通して窺い知るしかありません。日本列島に住んでいる人たちが国同士の外交のようなことを始めたのは、中国から稲作が伝わり青銅器や鉄器も入ってきて「クニ」の原型が出来てきた弥生時代(諸説ありますが紀元前10世紀ごろから紀元3世紀ごろまで)になってからです。
そして、日本の外交史を見ると、ほとんどがお隣の中国との関係になります。多くの技術や文化が中国からもたらされ、それらは日本の土壌に根を下ろしながら、独自の歩みへと姿を変えていきました。他の国は後の方になるまでぜんぜん出てきません。
ということで、今週号は、小学生が学ぶ歴史知識だけで、過去2000年の日中関係をざっとおさらいしてみたいと思います。高市内閣が対中強硬(いわゆる典型的なChina hawk)で、日本国民もそれを支持していることから、良く悪くも日中はギクシャクしており、日中関係に大いに注目が集まっています。
【弥生〜古墳時代:中国皇帝の権威を借りて国内でマウントを取る】
まずは弥生時代です。中国の歴史書『後漢書』に、紀元57年に光武帝が日本の使いに金印を与えたという記述があるのですが、長い間、現物がないので本当かどうか分かっていませんでした。ところが、それから1700年以上経った江戸時代(1784年)、現在の福岡県の志賀島で甚兵衛(じんべえ)という農民が、田んぼの溝を修理しているときに偶然、ピカピカ光るものを発見しました。それが、あの有名な金印(Gold seal)だったのです! そこには「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」と彫られていました。
これは、当時の日本(倭)の小国の王様が、中国(後漢、Han dynasty)の皇帝に貢物を持って挨拶に行く「朝貢(ちょうこう、Tribute)」を行い、その返礼として「お前を王として認めてやるよ」というお墨付きをもらった証拠です。また、239年には邪馬台国の卑弥呼も、魏(Wei、『三国志』の曹操の国ですね)に使いを送り、「親魏倭王(しんぎわおう)」という称号をもらったと記されています。当時の日本は小さな国が乱立して争っていました。ここで危険を冒して、海を渡って中国の皇帝に挨拶に行って気に入られれば、国内のライバルたちに対して、「俺のバックには、あの超大国の中国皇帝がついているんだぞ!」と圧倒的なマウントを取ることができました。中国側からすれば周辺国の君主と君臣関係を結ぶことで国際秩序を作っていたわけです。これを「朝貢・冊封体制(Tributary system)」と呼び、要するに、中国という親分に貢物を持って挨拶に行き(朝貢)、子分として認めてもらう(冊封)ことで、自分の地元の支配権を正当化してもらうシステムです。
第二次世界大戦後に高度経済成長を成し遂げた日本は、強大なアメリカの子分として認めてもらいアジアの国に対しては威張ってきたわけですが、邪馬台国の時代も、漢王朝に朝貢して子分にしてもらった有力な「クニ」が日本列島の他のクニに対して威張っていたわけです。
こうして日本の外交史が始まりました。
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2.今週のマーケット
●日銀利上げ観測で円安是正、今週はFOMCに注目、日中関係は悪化の一途(金融日記 Weekly 2025/11/28-2025/12/5)
https://www.kinyuunikki.com/market-commentary/20251207-BojHintsHikeChinaRadarLockOn.html
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3.ブログではいえないお店
-香港でまた高級おまかせ鮨を食べてきました
上海蟹のシーズンですが、日本のシーフードもいろいろ旬です。冬を越すために脂肪を蓄えて美味しくなる魚や貝が多いからですね。寒ブリとか有名ですし、ヒラメや真鯛も美味しくなります。牡蠣はもちろんシーズンですし、ミル貝なども美味しいですね。そして何と言ってもズワイガニや毛ガニですね。
ということで、香港のおまかせ鮨に行ってきました。銀座の鮨はホステス的な文化なんで、どうも量が少ないので、筋トレしているおっさんだと、1人4万円のおまかせコース食べた後に、家系ラーメンでも食べに行くか、みたいな話になってしまいます。一方で、香港のちゃんとした香港人や中国人が握る鮨は、エリート金融マンぐらいが客層で、香港はなぜか女の方がジムに行くので、量が多くていいです。僕の体感では量が3倍ぐらいありますわ。
もちろん香港の物価は基本的に欧米先進国並みではあるし、中華はコスパがいいけど、和食やフレンチはまあまあ高く、鮨はもっと高いんで、銀座の有名な鮨屋の分店で、日本人の職人が握っているところだと1人10万円とかになるのは仕方ないんですが、まあ、僕はわざわざ香港で日本人が握るクソ高い鮨とか食べたくもないんで、中華系シェフが握る鮨を好んで食べています。
ということで、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)にあるOmakase IKIに行ってきました。おまかせメニューは1200HKD、1500HKD、2000HKDの3種類だったと思います。いまの円安だとx20すると日本円になります。さらに、日本酒ペアリングとかするとここにプラス1000HKDとかなんで、蟹とかが豪勢にある一番高い2000HKDのやつにすると、まあ1人6万円ですわ(笑)。
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4.藤沢数希の身もフタもない人生相談
-藤沢先生の日米韓台印比中露北へのイメージもお聞かせください
藤沢所長は、しばしば日本の大手メディアはアメリカの息がかかっており、アメリカの世界戦略の意向に沿った報道をすると仰りますが、いまいちしっくり来ません。
メディアはトランプ政権に批判的、NHKは親米である高市内閣へダッチアングルを使うなど、ネット上で言われているように中韓寄りとしか思えないのですが。
しかし、私なりに考えたところ、アメリカ寄りではあるものの、正確にはアメリカの中のグローバリスト勢力寄りであるのだと考察しました。
そのため、ハリス元候補を持ち上げ、ナショナリスト側であるトランプ大統領、高市総理、参政党などには批判的であるのだと。
こういう解釈でよろしいでしょうか。
また、第702号の欧州各国に対する所長のイメージは含蓄があり大変面白かったです。
ぜひ、日米韓台印比中露北についてはどのようなイメージをお持ちかお聞かせ願います。
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